今回は、恩返しについて思う事を書いてみますね。
一般的に、お世話になった方に恩を返す事は自然な事です。しかし私は必ずしもそうでなくても良いと思います。
というのも、以前東京でビジネスの成功者とお話する機会があったのですが、その方の言葉が印象に残っているのです。
私が『現在ニートで親の世話になっているけど、いつまでも負担はかけられない。いつか恩返しがしたい』とお話した所、成功者の方は『親に恩返ししなくてもいいと思うよ。親も見返りは求めないと思うよ』と仰りました。
私が、『無償の愛ですか?』と尋ねたところ、『いやいや、無償の愛じゃない。恩を返すのではなくて、今度は世の中に貢献して恩を循環させていけばいいんじゃないかな』と言っていたのが印象的でした。
その時の言葉が今でも心の中にあって、これから自分がする活動を、そういう姿勢でやっていきたいと考えています。
親子に限らず、返された恩は循環を生まず、そこでクローズしてしまいます。ところが、恩を全く別な人に循環させていくとどうでしょう。
誰かに親切にされたら、今度は違う人に親切にするのです。親切を受けた人は、また別な人に親切にする。それが巡り巡って大きな輪になるわけです。
これはペイフォワードという考え方ですね。一人の親切がやがて地球全体に広がるイメージです。
巡った恩は、地球全体で見ればクローズドな関係ですが、一対一の関係よりも、大きな輪になります。
成功者の方の『ライオンとシマウマ』の話も面白かったです。
ライオンは一人前になるまでは親ライオンがいなければ生きていけないし一人前になるまで時間がかかる。それに対してシマウマは生まれてからすぐ自分の足で立つし、ライオンに比べたら成長が早い。
ただ、ライオンは成長するまで時間がかかるけど、一人前になったら、百獣の王と呼ばれるほど強く、丈夫に育つ。シマウマは成長が早いけれども、成長したライオンに襲われてしまう。
生物には高等生物と下等生物がいて、高等生物は成長が遅いがその分大きく伸びる。下等生物は成長が早いがあまり伸びない。と言う事は、人間はどれだけ高等生物なんだろう?という話でした。
その方が言いたかった事は多分こういう事だと思います。
『ニートの人は、周囲に比べたら成長が遅いけれど、その分将来の伸び代は大きいと捉える事も出来る。かといって、早熟な人がダメなわけではない。今現在人生が上手く行っていなくても、それを肯定的に捉える事が大事じゃないかな』
『よく、芸能人などで、親の七光を否定的に捉える人がいるけれど、上乗せがある分、より大きく活躍すれば良いのだ』というお話もありました。
その方は何を話していても常に前向きな方で、一緒にいる私も自然と明るく、軽快な気持ちになったのを覚えています。どうしたらこんなに物事を肯定的に捉えられるのだろう?と思いました。
『知り合いのお金持ちの人も言ってたけど、やっぱりニートが一番良いって!』『ニート最高!』と笑顔で仰っていたのには思わず笑ってしまいましたが、心がとっても軽くなりました。
ニートを否定的に捉えるのではなく、『誰かのお世話になった分、今度は自分が大好きな仕事をして楽しく生きて誰かを幸せにしていけばいいのだ!』そんな気持ちで生きたら、罪悪感も吹き飛ぶと思います。
恩を循環させていくという姿勢、とても素晴らしいと思います。