人生で好きなことをしよう、このことはいろんな分野で良く言われることです。
好きなことをしようと思った時、自分の好きなことは何だろうって考えてしまう人も多いと思います。
世の中には、自分はこれがしたくて生まれてきたんだとはっきり分かっている人もいますが、大半の人は、何となく好きなことはあったとしても、死ぬほど好きなことなんてないのが実情ではないでしょうか。
わたしもそうです。
もちろん、生まれる前に決めてきたライフワークは皆あると思います。
でも、好きなことをたったひとつ見つけようとすると、視野が狭くなります。
好きなことはいくつあっても良いものです。
ライフワークといっても、たったひとつの天職を見つけるのではなく、いろんなことに手を出してみてもいいのではないでしょうか。
まったく関係の無かった点と点が繋がって、思いもよらない形で『仕事』が生まれるかもしれません。
また、将来好きなことをしようと思って、好きなことは何だろうって探し続けるのも良いですが、『いま』を楽しむことも大事だと思います。
人は、過去や未来に意識を向けているとき、目の前にある肝心の『いま』を生きていません。
人生とは、『いまこの瞬間』が続いていくだけです。
生きているのは常に今この瞬間なので、過去を悔んだり、未来を憂いたりしすぎるのではなく、まずはいま目の前にある日常を味わってみたらいいのではないかということです。
『私は今好きなことが出来ていない』と考えてしまうと、今この瞬間がつまらない体験として過ぎ去ってしまいます。
自分が今この瞬間に発した感情や思考のエネルギーは、未来に影響を与えます。いまこの瞬間にネガティブな気持ちでいれば、次の瞬間もネガティブな気持ちになります。未来はその積み重ねです。
ライフワークがあるから幸せなのではなくて、いま自分が幸せかどうかは、自分で選ぶことができます。
ポジティブもネガティブもあるがままに受け止め、まずはその状態を楽しんでみる、体験してみる姿勢を持つと良いでしょう。
幸せの形もライフワークも、自分の頭で考えて決めることではありません。
ライフワークは、どのような仕事、職種に就くかではなく、自分の生き方や心の在り方そのものなのではないでしょうか。
仕事や職種は自分を表現する手段であって、本質ではないと言う事です。
なので、これがやりたいという明確な仕事の形が分からなくても、どんな仕事に就いていたとしても、その仕事を通じて、自分の生き方のエッセンスを表現することはできます。
もちろん仕事以外の日常生活でも、自分の生き方のエッセンスを表現することができます。
仕事とは単にお金が絡むことという定義を外し、仕事とは人生に対する自分の姿勢そのものという捉え方をすると、ライフワークを表現する方法も、もっと自由で良いのだという事がわかるのではないでしょうか。
人生とは何をするかではなく、何を感じて、何を考えたか、だと思います。
手段にこだわるのではなく、本質を見つめると言う事です。