私は以前勤めていた会社で、連日怒られまくる日々を過ごしたことがあります。
私が最近勤めている職場でも、毎日誰かが誰かに怒られたり小言を言われる状況を目の当たりにして、数年前の自分の姿をふと思い出していました。
怒りはネガティブな感情エネルギーであり、怒る人、怒られる人双方を傷つけてしまう諸刃の剣です。さらに当事者だけでなく、周囲にいる人をも不快なエネルギーの渦に巻き込んでしまいます。
周囲の人も、どなり声や小言を聞いていても、気持ち良くないし、仕事もつまらなくなってしまいます。ピリピリした人がいれば、それなりに気を使わなければいけません。それもストレスになります。
立ち場的には怒られる人が最も辛いと思います。確かに怒られる人に非がありますが、あまり怒られすぎると、必要以上に、自分の価値を自分で貶めてしまうのです。
本当はそれほど仕事ができないわけではないのに、怒鳴られると、まるで自分が無能な人間であるかのように感じてしまうのです。周囲の人にしてみれば、自分以外に怒られる人がいることで、その人がまるで仕事ができない人のように無意識的に思いこんでしまうことがあります。その思い込みが、その人に接する態度として表れてしまうのです。自分以外に怒られる人がいると、逆に自分は良く仕事が出来ているという錯覚にも陥ります。
人間は思い込みの生き物であり、自分でも気付かないうちに、ネガティブな自分像を刷り込んでしまうのです。何度も怒られると、『どうしたら上手く出来るか』ではなく、『どうしたら怒られないか』というつまらない理由で行動することになってしまうのです。
そうなると、相手の顔色を窺っているだけになり、自発的な姿勢や思考が失われてしまいます。人生の主導権を周囲の人間や環境に譲渡してしまっているのです。
そんな姿勢で仕事をしても、良い仕事なんて出来るはずがありません。
言霊とも言われるように、言葉にはエネルギーがあります。ネガティブな言葉は人の心身を傷つけます。キネシオロジーをすると分かるのですが、私たちが意識するしないに関わらず、心身は言葉のエネルギーを受けています。ネガティブな言葉は人のパワーを弱めます。キネシオロジーの筋肉反射テストでは、筋肉の力が抜けます。
私は基本的に『怒る』ことは余り必要ないのでは・・と思います。
怒るというよりは『叱る』や『諭す』という行動が必要だと思います。感情をぶつけるのではなく、冷静に、対等に話し合う場を設けるということです。
基本的に私たちは『褒められて伸びる』生き物だと思います。誰だって褒められると気持ちが良いですよね? その『良い気持ちになること』が大事だと思うのです。
褒められると、自発的な姿勢が生まれやすくなります。自分の考えを否定されないので、もっとチャレンジしてみようと思えてきて、いろんなアイディアが浮かんできます。
感謝の言葉を使うことも大事だと思います。人は、他人から感謝されると、嬉しいものです。お互いに、相手がもっと喜んでくれる仕事をしよう・・というポジティブな姿勢が生まれます。
責任感のある誠実な仕事をする上で大事なポイントは『自発的な姿勢』だと思います。その自発的な姿勢を養うには、ポジティブな気持ちでいることが必要です。
だから、余り怒りすぎたり、厳しくしすぎるのは逆効果です。人にもよると思いますが、私には合いません。
厳しくすることは、何かを管理したり、コントロールしたりすることで目標を実現していこうという考え方が前提にありますが、そのやり方は多くの場合、目標を実現できたとしても大きなストレスを生み、長くは続きません。怖れや不安をベースに行動を起こすことになるからです。
これからの時代、仕事でも何でも、何かを成功させ、それを持続させる為には、『好きな事』『心地よい事』『ポジティブな言葉』などの、人間にとって負担の無い方向に舵を切ることがひとつのポイントになると思います。
読んでいただいてありがとうございます!