La mia armonia

精神世界やスピリチュアリティなど、ちょっと不思議な世界をベースに、人生を前向きに生きる考え方を提案しています。起業やビジネスについても書いています。

電車の話

私は子供の頃から乗り物が好きでした。

車、オートバイ、飛行機、電車に興味がありますが、その中でも一番好きなのは『電車』だと思います。電車の何がいいかといえば、『音』に惹かれるのです。例えば、モーター音や走行音です。

 

私の実家の最寄路線は、未だ電化されておらず、ディーゼルカーが走っています。学生時代、友人の家に遊びに行く際、乗り換えで電化路線を利用したのですが、その時に乗った電車のモーター音、スムーズに加速していく様に、異様に興奮したのを覚えています(笑)。思えば子供の頃から鉄道が好きでした。祖父と一緒に踏切のレールに耳を当てて、電車の音が聞こえるか試したり、小学校の頃に図書館で旧国鉄の特急車両の写真を見て、その異様さに惹きつけられたのを覚えています。今でも、電車に乗ると楽しい気持ちになります。

 

学生時代、音楽館の『トレインシュミレータ』という鉄道ゲームを買って遊んでいました。

このゲーム、なんと運転台から見える景色には実写映像が使われており、モーター音も車両別に実際の音が使われていますのでかなりリアルです。京急、京成、都営地下鉄の車両で、羽田空港から成田空港までの区間を運転できます。中でも京急2100形電車や600形電車のモーター音が好きでした。コントローラがいまいちで、よくオーバーランしましたけど(笑)。あと、電車の性能をフルに発揮して、よくゲームオーバーになりました。

 

2100形電車は加速時、ドレミファソラシド~♪と楽器のような音を奏でますが、これは、搭載されているインバータの影響で、わざと鳴るように設計されていて、『ドレミファインバータ』と呼ばれていますね。こういう遊び心は大好きです。2015年に東京に赴く機会があり、その際、初めて京急の電車に乗りました。残念ながら2100形に巡り会う事は出来ず、歌声を聴く事は叶いませんでしたが、実車の迫力はやはり凄かったです。京急には直流モータ搭載の車両も走っていますが、インターネットの動画で見る限り、800形電車の音が素晴らしいです。

 

今年の1月に東京にセミナーを受けに行った翌日、横浜の中華街に遊びに行ったのですが、その際、京急蒲田から横浜まで、『快特』に乗りました。これは、京急の中でも、一番速い電車?で、かなり飛ばします(笑) JR京都線の223系新快速電車もかなり速いですが、京急も同じくらいでしょうか。京急ばかりに触れていますが、他にも好きな電車はたくさんあります。電車のモーター音だけでなく、鉄道にまつわる音が好きです。例えば、発車メロディや車内放送などです。個人的には中央東線の『あずさ』の車内チャイムに癒されます。あと新宿駅のあずさの発車メロディも好きですね。『美しき丘』と『see you again』という曲です♪

 

電車のモータの話を簡単にざっくりと

電車は直流モータ或いは交流モータを搭載した2種類の車両に分けられます。電車を走らせる路線にも直流電化区間と交流電化区間があります。直流区間の架線電圧は1500Vくらいで、交流区間の架線電圧は25000Vくらいです。交流区間の方が高電圧なのは、交流電圧は変圧が簡単で高電圧を作りやすいからです。高電圧にすると流れる電流を小さくできるので、送電線の電気抵抗による電力損失が少ないなどのメリットがあります。

 

直流モータと交流モータでは速度制御の方法が異なる為、電車を走らせた時に聞こえるモーター音が違います。感覚的に説明すると、直流モータは低音から高音まで連続的に音が変化し、交流モータは断続的に音が変化します。交流モータは『インバータ』と呼ばれる、周波数と電圧を可変する装置によって周波数を連続的に変えているのですが、インバータの出力波形のイビツさが原因で、加減速時の音に特徴が出てきます。

 

電車に使われる直流モータは永久磁石の力と回転子の巻線に流した電流の力によって回転子を回しています。簡単に言えば、磁石のN極とS極が引きあって(或いはN極とN極、S極とS極が反発して)回るだけです。回転子(モータの回る部分)の巻線に電流を流すことによって、回転子が電磁石になり、それが固定子(永久磁石)の磁極と惹かれあって(反発しあって)回るのです。ただ、一度N極とS極がくっつくと、モータは停止してしまうので、都度電流の向きを変えるために、整流子(コミュテータ)というものが付いています。回転が止まらないうちに電流の向きを変えることによって、電磁石の極性もかわるので、回転子はそのまま回転し続けるわけです。

 

交流モータは位相が120度ずつずれた三相交流によって生み出される『回転磁界』の力によって回転子を回しています。位相とは時間のことです。回転磁界とは文字通り磁界の向きが時間毎に回転するものです。それに引っ張られて、回転子も回るわけです。(固定子巻線により発生した回転磁界は、電磁誘導によって回転子側にも磁界を生み出します。固定子側と回転子側に磁極が生まれ、それらが引き合ってモータが回るわけです。)

 

回転磁界が回る速さは、モータに流す電流の周波数に比例します。つまり、周波数を可変することが出来れば、電車の速度制御が可能になるわけです。その周波数を可変する装置がインバータなのです。電車の速度制御に使われているVVVF(スリーブイエフ、ブイブイブイエフ)は可変電圧可変周波数の略で、周波数だけでなく電圧の値も可変します。これは、発生トルクを一定に保つ目的と、周波数だけを低くした場合、交流回路の特性上、モータに過電流が流れて、巻線が焼き切れてしまうのを防ぐ目的があります。電圧(V)と周波数(f)の比を一定に保つ制御方法なので、V/f一定制御と呼ばれています。

 

自動車とおなじで、電車は走り出す時に最もトルクを必要としますが、交流モータは、特性上始動トルクを大きくできない為に、始動時から大きなトルクを発生しやすい直流モータが主流でした。しかし半導体の高速スイッチング動作により周波数と電圧を変えるテクノロジー(インバータのPWM制御)が発展した事により、交流モータの速度制御が容易になり、現在は交流モータ(三相誘導電動機)をVVVFインバータで駆動する方式が主流になっています。PWMとはPulse Width Modulation/パルス幅変調のことで、半導体のスイッチング時間を変えることにより、元になる直流電圧波形から様々な周波数、電圧値の正弦波を作る方式です。

 

現在運用されている新幹線車両は全て交流モータ+VVVFです。初代新幹線の0系や100系、東北新幹線では200系や400系が直流モータ搭載車です。JRでは山手線のE231系や中央線のE233系など、身近に利用する鉄道車両のほとんどが交流モータです。京急では800形電車、JRでは201系や中央東線115系などが直流モーター搭載車です。

 

120という数字はマジックナンバー

電車の交流モータは、位相が120度ずつずれた3つの電流が流れる電線を、各々120度の物理的間隔で設置することによって回転磁界を発生しますがこの『120』という数字はマジックナンバーではないかなと思っています。自動車のエンジンで直列6気筒という形式がありますが、ピストンを収める気筒(シリンダ)が6個横並びに配置され、各々のピストンが接続されているクランクシャフトの位置が、各シリンダ間で120度ずつずれています。直6エンジンは震動が少なく、バランスの取れたエンジンと言われます。それを実現しているのが、この『120』という数字なのです。占星術でも120度という角度はトラインと呼ばれ、調和を意味しますので、どの分野においても120という数字の恩恵を得ているわけです。また120は数秘術的に見れば、1+2+0=3となり、2が二つの点であるのに対し、3は三角形にも例えられます。点が一つ増え、安定が生まれます。また、オートバイは二輪なので不安定ですが、三輪車の場合、倒れることはありません。3と言う数字、その元になる120とうい数字もまた、『バランス』を意味するのかもしれませんね。

 

さて、今日はちょっとマニアックな話をしてしまいましたが、書いててとても楽しかったです(笑)。人はやはり好きな事に触れると元気が出ますね。

 

PS

JRのE501系という電車は加速時はドレミファ~♪、減速時はファミレド~♪と両方で音楽を奏でます。京急は加速時だけですが、これはかなり凝った造りです。

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