La mia armonia

精神世界やスピリチュアリティなど、ちょっと不思議な世界をベースに、人生を前向きに生きる考え方を提案しています。起業やビジネスについても書いています。

バイクで転んだ話

オートバイが好きな人の中には、機械に詳しく、自分で整備したり、故障を修理したりする人が結構います。私も、簡単な整備や修理であれば、自分でやることにしています。バイクに乗るだけでなく、整備や修理もまたバイクライフの一部であり、楽しみの一つと捉えています。

 

私はバイクに乗る前は専ら車に興味があり、その時は自分で整備や修理、改造はせず、お店に任せるスタンスでした。自分で弄りたい気持ちは有ったのですが、元来行動力に乏しい性格だったので、半ば空想で終わる事も多かったのです。バイクに乗り始めた当初もそれは変わりませんでした。でも、とある事件をきっかけに、自分のバイクに手を入れる事が多くなったのです。

 

それは『転倒した事』でした。

 

お恥ずかしながら、バイクを買って僅か2日目の事でした。まだバイクの操作に不慣れな部分もあったのですが、地元の峠道を走ってしまったのです。急カーブに差し掛かった時、咄嗟にカーブを曲がりきれないと判断し、ブレーキレバーを目一杯握ってしまったのです。残念ながら私のバイクにはABSなるものは付いていませんでした。当然フロントブレーキはロックし、『キキーッ!』という音を立てたかと思った瞬間、横滑りし、私はバイクから放り出され、路面を2回程転がりました。

 

冷静さを取り戻した私は、『ああ、生きてる』と思ったのを覚えています。立ち上がり、身体のあちこちを触ってみます。するとどこも痛くない、普通に歩ける・・・。左脛のあたりがヒヤっとする感覚に気づき、ズボンをまくってみると、血が出ていました。ちょっとした切り傷。でもそれだけで済みました。

 

スピードも30~40km/h程度しか出ていなかった事も幸いでした。それでも、バイクの下敷きになっていれば、もっと大怪我をしていたことは明白です。何となく、見えない力に助けられた気がしました。『お前にはまだやることがある。まだ死ぬな』みたいな。

 

教習所で倒れたバイクの引き起こしを練習しましたが、まさかこんなにも早く自分のバイクで経験することになるとは思いませんでした(笑) しかも一度引き起こしたものの、愚かな事に、また倒してしまい、二度も引き起こすはめになりました。おかげでしばらく腰が痛かったです。

 

さてこの一件により、『バイクに乗り続けるべきか』という疑問が何日か私の頭をめぐりました。同時に、中古とはいえ、傷一つなかった車体にガリガリの傷を付けてしまったことに対する心理的ショックに悩まされました。

 

何より、ブレーキペダルが折れてしまった為、リヤブレーキがかけづらいという半致命的な不具合が発生しており、早急に修理する必要がありました。その他にもハンドルバーの曲がり、車体右側のアルミフレームやエンジン右側のクランクケースカバーがガリガリに削れてしまい、オイル漏れこそ無かったものの、そこも修理する必要がありました。

 

バイクを自分で修理するようになったのはこの事件がきっかけです。綺麗なバイクをこんなにも早く傷つけてしまったことや、自分の不甲斐なさが悔しくて、出来ることは自分で修理しようという気持ちになったのを覚えています。まず、サービスマニュアルとパーツリストを購入し、自分のバイクの知識を吸収する事にしました。サービスマニュアルとはお店の整備士の方が使用するその車種専用の整備マニュアルです。パーツリストは車種に使用されているすべての部品と部品番号が掲載されていて、番号を元に部品を注文できるようになっています。

 

サービスマニュアルは読み物としても面白く、簡単な日常点検や整備の方法に始まり、エンジンのばらし方や各種調整方法まで詳細な数値とともに記載されているので、これを全部理解すれば結構バイクに詳しくなれると思います。本の厚さも、タウンページ並みかそれ以上なので、ボリューム満点です。ただ、買ってはみたものの、頻繁に読むわけでもなく、整備士でも無い自分にとっては宝の持ち腐れですね。本気で勉強したい方には素晴らしい書物だと思います。

 

何分サービスマニュアルは高価なので、気軽に買えるものではありません。GSR400のマニュアルは2万円!でした。パーツリストだけでも大まかな構造を把握するには十分です。各部のパーツやネジ一本に至るまで立体的な組立図が描かれているのでちょっとした修理にも使えます。転倒した事が引き金となり、バイクを自分で弄る楽しみ、修理する楽しみを知る事ができました。ただバイクに乗っているだけよりも、何倍もバイクライフを満喫出来ています。今では、転倒したことも、ポジティブな出来事と捉えています。

 

『状況は問題ではなく、自分の捉え方が問題』という考えが、ここにも生きてきているのです。ネガティブな事が起きた当初はそれがどんな形でポジティブな結果になるかは見えませんが、その場は落ち込みすぎず、心の平安を保っておきましょう。そうすると、時間が経った後に思いもよらない形でポジティブな事に結びつくものです。

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