辛いことがあるからこそ、人の優しさや愛に気づく。
辛いことは辛いけれど、失うことばかりじゃない。
人の優しさや愛の素晴らしさに気づくというギフトを得たようなもの。
自分の中にある優しさに気づくことができる。
人に親切にしようと自然に思えてくる。
辛いことをただ辛いと捉えるのではなく、そこから得たものはないか、考えてみる。
世の中に良いことも悪い事もなくて、どんな体験をしたとしても、ある意味ではみんな平等なのかもしれない。
辛い体験をした分、心が豊かになる。
辛さは人生のスパイスだ。
これまで何とも思わなかった日常の些細なことに対しても、見え方が変わってくる。
人や物、草花や自然などの中に、優しさを感じられるようになる。
草花はただ黙ってそこに在る。それを見ていると、自分もただ存在しているだけで良かったんだ・・と思えてくる。
自分も、他人も、どんな人がいてもいいんだ・・と思えてくる。
人が拵えたものの中に、作り手のエネルギーを垣間見るようになる。
人形や服なら、それをデザインした人、作った人・・いろんな人の思いが垣間見えるような感覚になる。
商品のパッケージに描かれているイラストにも感情を抱いてしまうこともある。イラストそのもの、それを描いた人・・はどんな気持ちでそれを描いたんだろう・・など。
かっこいい服、ダサい服、色々あるけれど、お店に並んでいるその洋服にはいろんな人の思いが込められている。
そういうことを考えていると、売れないとかわいそうだなという気持ちになる。
こんな感覚はもう随分と感じられていなかったかもしれない。でも、子供の頃、そういう感覚があったのだった。
私の中に、強い意志の自分と、今この文章を書いている穏やかな自分とが共存している。
両方とも大事だと思う。
ただ、いつも優しい気持ちを忘れないでいたいと思う。
それも、自分を構成する大事な要素のひとつ。私の魂のエッセンスのひとつは、そういうところにあるのかもしれない。
多分、そういう優しい気持ちになった時の自分が好きなんだと思う。