10代後半の時期、インターネットの可能性に惹かれていた私は、コンピュータに触れる機会が多くなっていました。
当時通っていた高専では自由にコンピュータを使うことが出来たので、私はたくさんの時間をインターネットに費やしました。
でも、自宅にパソコンはなく、インターネット環境も整っていませんでした。
ただ、学校のレポート書く際にパソコンが必要になると考え、18歳の時(2003年)に、初めてパーソナルコンピュータというものを買ってもらったのでした。
当時なぜか、親がSONYのVAIOのパンフレットを貰ってきたこともあってか、そのカタログをじっくり見て、自然とVAIOのノートPCを購入する形で進めることになりました。
私が買ったのはVAIOノートZ type Bという薄型のノートPCです。
当時の私はPCのスペックには詳しくなかったので、どちらかというとスタイリッシュなデザインが気に入って選んだのですが、性能も当時としてはそこそこでした。
主要スペックは
CPU:インテル Pentium Mプロセッサ 1.50GHz
メインメモリ:256MB
ハードディスク容量:60GB
CD-RW/DVD-ROM一体型ドライブ
という感じで、現在の標準的なPCの性能と比べると格段に劣りますが、当時の値段で20万円くらいしました。今では貴重な日本製でした。
PCと一緒にエプソンのPM-740DUというプリンタも買いましたね。
秋田市にある割と大きな電気屋さんに足を運んで、VAIOノートZの実物を見たり、他の機種を見たり、店員さんにお話を聞いたりして、悩みましたが、自分の中では既に心は決まっていたのでしょう。
結局VAIOを買いました。
人によって、物を買う時の決め手は異なりますが、私の場合は、予め『これ』と決めたものがあれば、よほどの事が無い限り、決断は覆らないタイプです。
何か自分の中にピンとくるものがあって、数種類の中からひとつのものに惹かれる感じです。
当時自宅ではインターネットが繋がらなかったので、買ったVAIOは専ら高専のレポート作成の為に使いましたが、当時の私の右腕として、本当に良く活躍してくれました。
徹夜で実験実習のレポートを書いて、朝方にプリンタで印刷して、途中でカップめんを食べたりして・・今思えばよく頑張ったと思います。自分も努力することはできるのです。でも今は努力の方向性を全く違う方向に向けていますが。
何度も徹夜して仕上げたレポートや試験勉強の果てにせっかく入社した会社も結局辞めてしまいましたしね(笑)
さて、このVAIOですが、就職してからも私のインターネットパートナーとして活躍してくれました。
ただ、ある時、壊れて(壊して)しまい、約5年の寿命を終えることになりました。
パソコンの起動時、遅さに苛立った私は、ついVAIOを叩いて衝撃を与えてしまったのです。
でも叩いた場所が悪かったようです。
ちょうどハードディスクの真上でした。
衝撃が原因で、ウィンドウズが正常に起動しなくなってしまいました。衝撃により、物理的な欠陥が生じたと推測します。
今思えばなんという愚かな自分・・・ですね。昔、いらついてゲーム機に衝撃を加えてしまい、壊してしまったことが何回かありました。何度も同じことをしているのです。
機械にも人間と同様、魂が宿ると考える人もいます。最近では私もそう思うようになりました。なので、当時の自分が八つ当たりで機械に衝撃を加えたことが申し訳なく思えてきます。
その後新しいパソコンを購入しました。
今度はサクサク動くPCを買おうと思い、エプソンのBTO(Built To Order)のパソコンで、自分でスペックを決めてデスクトップのPCを注文しました。
でもその後、このVAIOに愛着があった私は、修理しようと試みました。
ハードディスクが故障しただけなので、それを交換してOSを再インストールすれば復活するだろうと考えたのです。ついでにHDDをSSDに換装して、プロセッサももっと速いものに変えようと試みました。
精密ドライバーを持ってきて、見よう見まねで手当たり次第にネジを外していきました。
数か所爪を折ってしまいましたが、無事ハードディスクを取り出すことが出来ました。
適合するハードディスクもネットで調べましたが、肝心のリカバリディスク(ウィンドウズが入ったCD-ROM)が見つかりません。
実家に置いてきたのかな・・捨てたのかな・・など色々考えましたが、メーカーのホームページを見ていると、リカバリディスクは最初から付属しておらず、ユーザーが自分でCD-ROMを作成する必要があるとのことでした。
つまり、既に壊れて起動しない私のVAIOではリカバリディスクを作成するのは不可能・・ということがその時分かったのでした(涙)。
もちろん有料で取り寄せることも出来たと思いますが、色々面倒だったので、修理するのを断念したのでした。さらに、IDE規格(parallel ata)のSSDでは、対して高速化が望めないことがわかり、改造を断念しました。
その後、VAIOは私の分解専用のPCになりました。
本気で直そうと思えばいくらでも手立てはあったのですが、結局修理しないまま、リサイクル業者に回収という形で私のVAIOはお別れの時を迎えました。
長くなりましたが、みなさんも、リカバリディスクはPCが正常な時に作成しておいた方が良いですよ。
読んでいただき、ありがとうございます。